開業1年未満の接骨院が設備資金900万円を調達。融資審査で聞かれたのは「経験」と「保有資産」
開業1年未満の埼玉県の接骨院が、政府系金融機関から設備資金900万円を調達。事業計画書を提出し、融資審査で聞かれた経験・保有資産や、完済までの体験を紹介します。
一目でわかる事例
- 業種・地域○本人回答
- 接骨院/埼玉県
- 金融機関の種類○本人回答
- 政府系金融機関
- 事業形態○本人回答
- 個人事業主
- 融資申込当時の開業年数○本人回答
- 1年未満
- 当時の年商○本人回答
- 1,000万円未満
- 決算状況○本人回答
- 決算なし
- 当時のほかの事業用借入○本人回答
- なし
- 資金用途○本人回答
- 設備投資
- 融資実行額○本人回答
- 900万円
- 融資結果○本人回答
- 満額実行
- 資金調達全体の結果○本人回答
- 目的どおり資金を確保
- その後の返済状況○本人回答
- 完済
決算実績がない時期に、設備投資の資金が必要になった
開業して、まだ1年も経っていない。決算実績もない。それでも、設備を整えるには資金が必要です。
埼玉県で接骨院を営む個人事業主が、開業1年未満の時期に政府系金融機関から設備資金900万円を調達しました。
政府系金融機関には、日本政策金融公庫や沖縄振興開発金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行などがあり、民間の金融機関を補完する役割を担っています。それぞれ対象とする事業者や分野が異なります。
当時の年商は1,000万円未満。ほかの事業用借入はなく、本人は「実際に資金が不足していた」と回答しています。事業計画書を提出し、審査では事業主の経歴・経験と保有資産について確認を受けたそうです。
結果は満額実行。その後の返済状況についても「完済」と答えています。
開業間もない接骨院が、どのような状況で融資に臨み、何を聞かれたのか。本人のアンケートから、その体験をたどります。
接骨院を開くには、施術を行う場所や必要な設備を整えなければなりません。営業を始めてからも、事業の状況によっては設備への追加投資が必要になります。
一方、開業して間もない時期は、売上も経営実績も積み上げている途中です。設備投資を進めたいタイミングと、手元に十分な資金があるタイミングが一致するとは限りません。
今回の回答者が融資を考えた理由は、選択肢の中でも明確でした。
「実際に資金が不足していた」
資金の使い道は「設備投資」。開業1年未満、年商1,000万円未満という状況で、事業に必要な資金を外部から調達しようとしたのです。
このケースには、設備投資を進めたい時期に手元の資金が足りなくなるという、開業初期の切実な資金需要が表れています。売上が軌道に乗るのを待つだけでは、必要な投資に間に合わないこともあるからです。
政府系金融機関への申込み。希望額は大まかに決めていた
借入額の決め方については、「おおよその希望額を決めていた」と回答しています。
最初から金額を厳密に決めていたというより、必要な設備資金の規模を見ながら融資を検討していた様子がうかがえます。
また、融資申込当時、ほかの事業用借入は「なし」。今回の資金調達でほかの金融機関にも相談・申込みをしたかという質問には「いいえ」と答えています。
ほかの金融機関には相談・申込みをせず、政府系金融機関から設備投資に必要な資金を確保した事例です。
申込の経過と結果
Case全体の結果。下の各申込の結果とは別に表示します。
政府系金融機関
満額承認- 融資実行額
- 900万円 ○ 本人回答
- 融資結果
- 満額実行 ○ 本人回答
- ほかの金融機関への相談・申込み
- なし ○ 本人回答
審査の結果について、本人は「満額実行」と回答しています。
融資実行額は900万円。資金調達全体の結果についても「目的どおり資金を確保できた」と答えています。
開業から1年未満で、決算実績もない段階。そこで設備投資のためにまとまった資金を確保できたことは、この事例の大きな特徴です。
もちろん、同じ業種や開業年数なら同じ金額を借りられる、という話ではありません。ただ、開業初期の事業者が実際にどのような準備をし、どんな結果を得たのかが分かる、一つの具体例になっています。
実際の融資条件
- 金融機関の種類○本人回答
- 政府系金融機関
- 融資実行額○本人回答
- 900万円
- 融資結果○本人回答
- 満額実行
- 資金用途○本人回答
- 設備投資
申込から結果まで
- 01
設備投資のための資金が不足
- 02
おおよその希望額を決めて政府系金融機関に申込み
- 03
事業計画書・経営計画書を提出
- 04
審査で経歴・経験と保有資産・不動産について確認
- 05
満額実行(融資実行額900万円)
- 06
完済
実際に提出した資料
本人が覚えている範囲では、申込時に次の資料を提出しています。
- □事業計画書・経営計画書
審査で聞かれたこと
本人の記憶では、審査時には主に次の内容について確認を受けました。
- ○事業主の経歴・経験
- ○保有資産・不動産
この組み合わせは、今回の事例で特に参考になる部分です。
決算実績がない開業初期の事業者にとって、どんな経験を積んで事業を始めたか、どのように事業を続けていくつもりかは、融資を相談する際に整理しておきたい情報でしょう。
今回も実際に、経歴や経験について確認されたと回答しています。
もう一つは保有資産・不動産についての質問です。具体的に何を聞かれたかは分かりませんが、融資の面談で事業の計画だけでなく、事業主自身の状況にも話が及んだことが読み取れます。
事業計画書を用意することに加え、自分の事業経験や資産状況を説明できるようにしておく。この体験から得られる実務的なヒントの一つです。
融資後はどうなったか
このアンケートには、融資が実行された後の質問もあります。
返済状況について、本人が選んだ回答は「完済」でした。
融資体験では「いくら借りられたか」が注目されがちです。しかし、借入は資金が入金されたところで終わりではありません。事業を続けながら返済していくことも、資金調達の大切な一部です。
今回の回答からは、設備投資のために資金を調達し、目的どおりの金額を確保したと認識し、その後の返済も終えたという流れが見えてきます。
融資の実行と返済後の状況、その両方が分かる点に、この体験談の価値があります。
ZAIROが確認した範囲
○本人回答に基づく情報
本記事は、融資を経験した事業者本人から提供された回答をもとに、ZAIRO編集部が構成しました。融資実行額900万円を含む掲載内容は本人回答に基づくものです。
「本人回答」と記載した情報は、本人の回答に基づきます。資料で確認できた情報とは区別しています。
「資料確認済み」は、Case内のすべての内容をZAIROが保証するという意味ではありません。確認内容を詳しく見る+
○ 本人回答に基づく主な情報
- ○業種・地域:接骨院/埼玉県
- ○金融機関の種類:政府系金融機関
- ○事業形態:個人事業主
- ○融資申込当時の開業年数:1年未満
- ○当時の年商:1,000万円未満
- ○決算状況:決算なし
- ○当時のほかの事業用借入:なし
- ○資金用途:設備投資
- ○融資実行額:900万円
- ○融資結果:満額実行
- ○資金調達全体の結果:目的どおり資金を確保
- ○その後の返済状況:完済
※「満額実行」は本人の回答です。融資条件や審査結果は申込者によって異なります。
開業初期の融資を考える人が、参考にできること
今回の特徴を整理すると、開業1年未満、決算なし、ほかの事業用借入なしという状況で、設備投資のための融資を受けた点にあります。
審査では事業計画書を提出し、事業主の経歴・経験と保有資産について確認されたと回答しています。
開業したばかりで融資を検討している人なら、「決算がない時期に何を準備するのか」「面談ではどんなことを聞かれるのか」が気になるはずです。今回の事例は、その疑問に対する一つの参考になります。
設備投資の目的を整理し、希望する資金の規模を考え、事業計画と自身の経験を説明できるようにする。
今回の回答は、そうした準備の大切さを考えるきっかけになります。融資の可否や条件は個別に異なりますが、数字だけでは見えてこない申込みの様子が伝わる事例です。
この記事について
- 公開日
- 編集
- ZAIRO編集部