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01まず、足りない金額と足りない日を確かめる
「資金が足りない」と思ったとき、最初に確認したいのは借入限度額ではなく、いつ、いくら足りなくなるかです。取引先からの入金が月末にまとまる事業では、月全体の売上が足りていても、月の途中の支払いに間に合わないことがあります。
手元の預金残高を起点に、支払日が決まっている経費と入金予定を日付順に並べます。売上見込みと請求済みの売掛金は確実性が違うため、同じものとして計算しないでください。
想定ケース(実在事例ではありません):
| 日付 | 入出金予定 | その後の現預金残高(仮定) |
|---|---|---|
| 10月31日 | 開始残高 | 700,000円 |
| 11月5日 | 仕入先へ120万円支払 | ▲500,000円 |
| 11月15日 | 外注費80万円支払 | ▲1,300,000円 |
| 11月30日 | 売掛金150万円が入金予定 | 200,000円 |
この例で途中の資金不足が最も大きいのは11月15日の130万円です。11月末の残高が20万円になる計算でも、11月5日・15日の支払いはそのままではできません。さらに、売掛先の入金が遅れれば不足期間は延びます。
このように「不足の最大額」「最初に不足する日」「入金の確実性」「不足後の支払い」を分けて確認すると、検討すべき方法を絞れます。
必ず支払うものと、相談できるものを分ける
支払予定を洗い出す際には、給与・税金・社会保険料・家賃・仕入代金・既存借入の返済などを分けて記録してください。支払期日の変更を相談できる相手や制度がある場合でも、一方的に支払わずに済むと考えないことが重要です。取引先・金融機関・専門の窓口には、期限を過ぎる前に事情を整理して相談します。
入金予定が不確かなら、売掛先へ支払見込みを確認することも検討してください。ただし、請求額を上回る入金や、交渉が必ず成功する前提で資金繰りを組まないでください。
02入金・支払い・借入の3つから考える
「どの商品が一番いいか」を先に決めるのではなく、まず自社の資金繰りで何を変えたいのかを見る方が、候補を整理しやすくなります。
- ファクタリング
- 売掛金の入金時期を前へ動かす方法
- 請求書カード払い
- 支払い時期を後ろへ動かす方法
- 借入
- 外部から手元資金を増やす方法
03まず確認する4項目
1いつまでに必要?
- 今日なのか、数日以内なのか、まだ時間があるのか。
2いくら必要?
- 必要額によって、現実的に使える方法や確認すべき条件が変わります。
3なぜ足りない?
- 売上の入金を待っている
- 支払いの方が先に来る
- 運転資金そのものが不足している
4何を使える?
- 事業上の売掛債権
- 支払う予定の請求書
- 利用可能なカード枠
- 借入できる余力
04売掛金の入金を早める
ファクタリングは、入金予定のある売掛債権を、支払期日前に資金化する方法です。ファクタリングは通常、売掛債権の売買ですが、契約の実態によっては貸付けと判断される場合があります。契約書の名称だけでなく、買戻しや回収不能時の負担を確認してください。
高額な手数料によって、かえって資金繰りが悪化する可能性にも注意が必要です。
- 向いているケース
- 売掛金はあるものの、入金日より前に運転資金が必要。
- 向いていないケース
- そもそも資金化できる売掛債権がない場合や、短期的な入金前倒しだけでは資金繰りを立て直せない場合。
- 急ぐときの確認ポイント
- 「審査回答まで」と「実際に入金されるまで」を分けて確認する。
- 費用の確認ポイント
- 最低手数料だけではなく、実際にいくら差し引かれ、手元にいくら残るかを見る。
- 主な利用条件
- 買取対象となる債権や必要書類、対応金額は事業者によって異なる。
- 次に確認すること
- 自社の売掛債権が対象になるか、実際の提示手数料はいくらか。
売掛金の入金前倒しで、いつ、いくら確保できるか
仕事が完了し、支払期限の決まった売掛金がある場合には、ファクタリングなどで入金時期を早める方法があります。ただし売掛金の額面全額が入金されるとは限りません。手数料や契約費用を差し引いた手取り額で、支払いに必要な不足額をまかなえるか確認します。
例えば100万円の売掛金を売却し、仮に手数料8%・追加費用なしなら手取りは92万円です。必要な支払いが100万円なら8万円足りません。これは仮の計算であり、実際の取扱条件や手数料相場を示していません。
また、今回売却した売掛金は、本来の入金日に再び自社の収入になるものではありません。先送りされる支払いが残る場合、翌月も同じ不足に陥らないかを確認する必要があります。詳しい仕組みはファクタリングとは?で確認できます。
05支払い時期を後ろへ動かす
支払いのタイミングを後ろへ動かせるなら、新しく現金を借りなくても、今ある手元資金を残せる場合があります。取引先との支払条件の相談や、請求書カード払いなどが候補です。
- 向いているケース
- 支払う請求書はあるが、入金とのタイミングが合わず、一時的に手元資金が不足する。
- 向いていないケース
- 給与など現金そのものが必要な支出が中心の場合や、利用できるカード枠がない場合。
- 急ぐときの確認ポイント
- 申込完了ではなく、取引先へ実際にいつ振り込まれるのかを見る。
- 費用の確認ポイント
- 決済手数料と、実際に何日支払いを後ろへ動かせるのかをセットで確認する。
- 主な利用条件
- 対応する請求書、利用カード、カード枠、振込日などはサービスによって異なる。
- 次に確認すること
- 今回の支払いが対象になるか、利用後のカード引落日までに資金を用意できるか。
支払日の調整は、相手への支払いと自社の決済を分ける
入金時期を早める以外に、取引先へ事情を説明して支払期限を相談する方法や、対象となる請求書をカードで支払って自社の引落日を後ろへずらす方法があります。どちらも、支払う義務や請求書の金額がなくなるわけではありません。
請求書カード払いでは、取引先に振り込まれる日と自社カードの引落日が別です。取引先へ期限内に支払えても、カードの引落日に残高が足りなければ問題は解決していません。サービス料を含む総負担と、カードの利用可能枠も確認してください。
取引先との調整を含む方法を知りたい場合は支払い時期を調整する選択肢へ。カード払いの仕組みは請求書カード払いとは?へ進めます。
06手元資金を増やす
売掛金の前倒し、支払い時期の調整、借入は、必要な資金の用途や期限によって比較する選択肢です。売掛金がある場合でも、事業融資を同じ必要日・受取額・利用後の負担で比較できます。借入では返済が必要になるため、適用金利や返済計画も確認してください。
- 向いているケース
- 給与、家賃、広告費、設備資金など、特定の売掛金や請求書だけでは解決できない資金需要がある。
- 向いていないケース
- 返済負担がすでに重く、さらに借入を増やすことで資金繰りが悪化する可能性が高い場合。
- 急ぐときの確認ポイント
- 審査回答の速さだけでなく、契約から実際の融資実行までの時間を見る。
- 費用の確認ポイント
- 金利だけでなく、返済期間と毎月の返済額まで確認する。
- 主な利用条件
- 業歴、業績、信用状況、資金用途など、商品によって審査条件は異なる。
- 次に確認すること
- 「借りられるか」だけでなく、「返していけるか」を資金繰りと一緒に確認する。
借入では入金日より、返済日が資金繰りに合うかを見る
ビジネスローン、銀行融資、政府系金融機関等の借入は、借りた資金を返済する必要があります。必要額を借りられるとしても、毎月の返済後に運転資金が残るか、既存の借入返済と重ならないかを確認してください。
支払期限が近いときは、審査申込ができるかではなく着金が間に合うかが問題です。逆に急がない場合は、より広い借入方法の条件を比べる余地があります。既存借入の返済が難しい場合には、追加借入だけで乗り切る前提でなく、既存の金融機関や相談窓口に状況を伝えることも必要です。
借入の仕組みはビジネスローンの考え方へ、方法間の違いは借入方法を比較するへ進めます。
07「最短○分」だけで選ばない
急いでいると「最短10分」「最短即日」のような数字が目に入ります。ただし、その時間が何を指しているのかは確認が必要です。
確認するのは3つです。
- 審査結果が出るまでなのか
- 契約までなのか
- 実際に口座へ入金されるまでなのか
必要書類が揃っていること、申込時間、営業日などが最短条件に影響する場合もあります。
08コストは「%」だけで比べない
ファクタリングの手数料、請求書カード払いの決済手数料、借入の金利は、数字の意味が違います。見るのは、必要な金額/入金・支払いの予定日/費用の総額です。
「3%だから10%より安い」と単純に判断するのではなく、今回の資金繰りを解決するために、最終的にいくら負担するのかを見る必要があります。
09このケースならどうする?
- 01
来月150万円の売掛金が入る予定だが、明日までに100万円必要。
ファクタリングを確認 - 02
明日までに100万円の仕入代金を支払う必要があり、法人カードの利用枠には余裕がある。
支払条件の相談・請求書カード払いを確認 - 03
給与・家賃・広告費など、複数の用途に使う300万円が必要。
借入を比較 - 04
売掛金も利用できるカード枠もなく、既存借入の返済も厳しい。
新しい短期資金調達だけで解決しようとしない
今の状況に近い選択肢を選んでください。
選択肢を詳しく見る10この3つでは解決しにくい場合
資金不足の原因が一時的な入出金のズレではなく、赤字の継続や返済負担の増加にある場合は、新しい資金調達を追加するだけでは改善しないことがあります。
方法を選ぶ前の最終確認
| 今の状況 | まず確認すること | 次に読むページ |
|---|---|---|
| 売掛金はあるが入金が先 | 手取り額・着金日・翌月資金繰り | ファクタリングの仕組み |
| 請求書の支払期限を調整したい | 取引先への支払日・カード引落日・費用 | 支払い時期の調整 |
| 借入で不足分を用意したい | 返済原資・毎月返済額・着金までの時間 | 借入方法の比較 |
| そもそも方法が分からない | 目的と利用条件の違い | 資金調達の方法を探す |
| すでに契約後の支払いで困っている | 契約上の送金先・期限、いまの不足額、相談先 | ファクタリング利用後の支払い問題 |
どの方法でも、重要なのは「当面の支払日を越せるか」と「その後の返済・支払を続けられるか」の両方です。条件が確定していないのに一社の申込へ急ぐ必要はありません。
11自分に合う選択肢を詳しく見る
入金を早める
売掛金を入金予定日前に資金化したい
支払いのタイミングを調整したい
今ある手元資金を残しながら支払いを済ませたい
事業資金を借りて用意したい
事業に使える資金そのものが必要
ほかの選択肢・相談
資金調達だけでは解決しない可能性がある
まだ判断に迷うとき
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- 編集
- ZAIRO編集部