資金繰りが厳しい。今すぐ資金が必要なとき、何を選ぶ?
資金繰りに困ったときは、サービス名から探し始めるより、まず「入金を早めたいのか」「支払いを後ろにずらしたいのか」「手元資金そのものを増やしたいのか」を整理すると、選択肢を絞りやすくなります。
売掛金の入金を待てないなら、ファクタリング。支払い時期を後ろにずらしたいなら、支払条件の相談や請求書カード払い。売掛金の前倒しや支払い時期の調整だけでは足りないなら、借入が候補になります。
同じ「今お金が足りない」でも、状況によって確認すべき方法は違います。ここでは、資金繰りのどこを動かしたいのかから整理します。
入金・支払い・借入の3つから考える
A入金を早める
B支払いを後ろにずらす
取引先への支払いは済ませながら、自社から現金が出ていく時期を後ろへ動かす。
代表的な選択肢
支払条件の相談・請求書カード払いなど
C手元資金を増やす
「どの商品が一番いいか」を先に決めるのではなく、まず自社の資金繰りで何を変えたいのかを見る方が、候補を整理しやすくなります。
- ファクタリング
- 売掛金の入金時期を前へ動かす方法
- 請求書カード払い
- 支払い時期を後ろへ動かす方法
- 借入
- 外部から手元資金を増やす方法
まず確認する4項目
1いつまでに必要?
- 今日なのか、数日以内なのか、まだ時間があるのか。
2いくら必要?
- 必要額によって、現実的に使える方法や確認すべき条件が変わります。
3なぜ足りない?
- 売上の入金を待っている
- 支払いの方が先に来る
- 運転資金そのものが不足している
4何を使える?
- 事業上の売掛債権
- 支払う予定の請求書
- 利用可能なカード枠
- 借入できる余力
売掛金の入金を早める
ファクタリングは、入金予定のある売掛債権を、支払期日前に資金化する方法です。借入ではなく債権の売買ですが、利用時には手数料と契約条件を確認する必要があります。
高額な手数料によって、かえって資金繰りが悪化する可能性にも注意が必要です。
ファクタリングなど
向いているケース
売掛金はあるものの、入金日より前に運転資金が必要。
向いていないケース
そもそも資金化できる売掛債権がない場合や、短期的な入金前倒しだけでは資金繰りを立て直せない場合。
急ぐときの確認ポイント
「審査回答まで」と「実際に入金されるまで」を分けて確認する。
費用の確認ポイント
最低手数料だけではなく、実際にいくら差し引かれ、手元にいくら残るかを見る。
主な利用条件
買取対象となる債権や必要書類、対応金額は事業者によって異なる。
次に確認すること
自社の売掛債権が対象になるか、実際の提示手数料はいくらか。
支払い時期を後ろへ動かす
支払いのタイミングを後ろへ動かせるなら、新しく現金を借りなくても、今ある手元資金を残せる場合があります。取引先との支払条件の相談や、請求書カード払いなどが候補です。
支払条件の相談・請求書カード払いなど
向いているケース
支払う請求書はあるが、入金とのタイミングが合わず、一時的に手元資金が不足する。
向いていないケース
給与など現金そのものが必要な支出が中心の場合や、利用できるカード枠がない場合。
急ぐときの確認ポイント
申込完了ではなく、取引先へ実際にいつ振り込まれるのかを見る。
費用の確認ポイント
決済手数料と、実際に何日支払いを後ろへ動かせるのかをセットで確認する。
主な利用条件
対応する請求書、利用カード、カード枠、振込日などはサービスによって異なる。
次に確認すること
今回の支払いが対象になるか、利用後のカード引落日までに資金を用意できるか。
手元資金を増やす
売掛金の前倒しや支払い時期の調整では足りず、事業に使える資金そのものが必要なら、借入も候補になります。
銀行融資・ビジネスローン・公的融資などの借入
向いているケース
給与、家賃、広告費、設備資金など、特定の売掛金や請求書だけでは解決できない資金需要がある。
向いていないケース
返済負担がすでに重く、さらに借入を増やすことで資金繰りが悪化する可能性が高い場合。
急ぐときの確認ポイント
審査回答の速さだけでなく、契約から実際の融資実行までの時間を見る。
費用の確認ポイント
金利だけでなく、返済期間と毎月の返済額まで確認する。
主な利用条件
業歴、業績、信用状況、資金用途など、商品によって審査条件は異なる。
次に確認すること
「借りられるか」だけでなく、「返していけるか」を資金繰りと一緒に確認する。
「最短○分」だけで選ばない
急いでいると「最短10分」「最短即日」のような数字が目に入ります。ただし、その時間が何を指しているのかは確認が必要です。
確認するのは3つです。
- 審査結果が出るまでなのか
- 契約までなのか
- 実際に口座へ入金されるまでなのか
必要書類が揃っていること、申込時間、営業日などが最短条件に影響する場合もあります。
広告上の最短時間ではなく、自分が必要な時刻までに実際に資金が動くかを確認します。
コストは「%」だけで比べない
ファクタリングの手数料、請求書カード払いの決済手数料、借入の金利は、数字の意味が違います。見るのは、必要な金額/入金・支払いの予定日/費用の総額です。
「3%だから10%より安い」と単純に判断するのではなく、今回の資金繰りを解決するために、最終的にいくら負担するのかを見る必要があります。
このケースならどうする?
来月150万円の売掛金が入る予定だが、明日までに100万円必要。
→ ファクタリングを確認明日までに100万円の仕入代金を支払う必要があり、法人カードの利用枠には余裕がある。
→ 支払条件の相談・請求書カード払いを確認給与・家賃・広告費など、複数の用途に使う300万円が必要。
→ 借入を比較売掛金も利用できるカード枠もなく、既存借入の返済も厳しい。
→ 新しい短期資金調達だけで解決しようとしないこの3つでは解決しにくい場合
資金不足の原因が一時的な入出金のズレではなく、赤字の継続や返済負担の増加にある場合は、新しい資金調達を追加するだけでは改善しないことがあります。
「どこからお金を持ってくるか」を探す前に、入出金予定、固定費、既存返済を含めて資金繰り全体を確認した方がよいケースがあります。
自分に合う選択肢を詳しく見る
支払いのタイミングを調整したい
今ある手元資金を残しながら支払いを済ませたい
事業資金を借りて用意したい
事業に使える資金そのものが必要