ただし、自社の口座にお金が振り込まれるサービスではなく、支払う総額が減るわけでもありません。使える請求書、カードの利用可能額、取引先への振込日、手数料を含む引落額が合うかを確認して選びます。
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01取引先へは銀行振込、自社は後日カード代金を支払う
通常の銀行振込では、取引先に支払う日に自社の預金が減ります。請求書カード払いでは、請求内容と振込先をサービスへ登録し、カード決済を使って取引先への振込を依頼します。自社のカード代金の引落しは、そのカードの支払日に行われます。
ここで分けたいのは「取引先にお金が届く日」と「自社の口座からお金が出る日」です。相手に無断で支払いを遅らせる方法ではありません。サービス側の確認やカード決済が成立し、相手の期日に振り込めることが前提です。
たとえばJCBの公式案内では、カード払いの申請を受け、デジタルガレージが取引先へ振込を代行する仕組みを説明しています。カードの対象範囲や利用条件はサービスごとに異なります。
お金の動きを3つに分ける
- 01手続き請求内容と振込依頼を登録自社サービス会社
- 02金銭請求代金を振り込むサービス会社取引先
- 03金銭カードの支払日に利用代金を支払う自社カード会社
- 01請求額・振込先・希望日の一致
- 02必要日までの振込予定
- 01他のカード利用を含めた引落額
- 02引落日に用意できる資金
銀行振込との違いを理解すると、「現金が必要なのか」「特定の請求書の現金支出を遅らせたいのか」を分けて考えられます。
02延ばせる日数は、取引先の期日とカードの引落日で考える
「最大60日」などの表示は、すべての利用でその日数を確保できるという意味ではありません。申請や決済の時点、カードの締日・引落日によって変わります。DGFTの公式説明も、実際の繰延べ日数は申請日時と利用カードの引落日で異なるとしています。
資金繰りで知りたいのは、取引先へ直接振り込む予定だった日から、実際のカード引落日まで何日あるかです。カード決済日からの日数と混同しないでください。
請求書の支払期日・売上の入金日・カード引落日を並べた例
次は仕組みを理解するための仮定例で、特定のカードやサービスの約束ではありません。
- 0111月30日:取引先へ振込
- 0212月10日:自社の売上入金
- 0312月28日:カード引落し
11月30日:取引先への支払期日。サービスからの振込をこの日までに完了する想定。相手の支払期日は変えない。
12月10日:自社の売上が入金する想定。引落前に入金があるか。
12月28日:利用カードの引落日と仮定。元の支払期日から現金支出が28日後になる。
この例であれば、12月10日の入金を12月28日の支払いに回せるかを検討します。ただし、その入金を家賃・給与・別の仕入れにも使う予定なら、同じお金を二重に数えてはいけません。期間を延ばせたことと、引落日に支払えることは別です。
「振込依頼が済んだ日」と「取引先に届いた日」を分ける
請求書カード払いの日程を決めるときは、取引先への支払期日、サービス側の振込実行日、取引先が入金を確認できる日、カードの引落日を分けてください。元の例で11月30日までに支払う必要があるなら、30日までに振込依頼を出すだけでは不十分です。受付締切や追加確認、銀行の振込処理、休日を含む前提で、期限までに着金できるかを確かめます。
間に合わない見込みが判明したら、申し込み済みだから大丈夫と考えず、早めに取引先へ連絡して支払条件を相談します。カード決済の承認と取引先への振込完了は別の状態です。
03手数料率だけでなく、引き落とされる総額を見る
サービスの費用を見るときは、料率だけでなく、税込・税別の表示、少額利用時の最低手数料、その他の費用を揃えて確認します。
確認時点のJCBの案内は2.98%を税別で表示し、1万円以下の振込は一律330円(税込)としています。一方、INVOYの料金表では通常3%を消費税非課税と表示し、1万円未満は一律300円としています。数字の大小だけではなく、実際の支払額で見る必要があります。
費用と後日の支払額の計算例
次はサービス手数料を「支払額の3%、追加税額・その他費用なし」と仮定した計算です。個別の見積りや適用料率を保証するものではありません。
手数料は50万円で1万5,000円、100万円で3万円。追加税額・その他費用なしの計算例。個別の見積りではありません。
100万円の現金支出を後ろへ動かすために、3万円を負担する例です。「3%だから安い」で終えず、その費用で何日を確保できるか、確保した期間にどの入金を充てるかまでセットで判断します。
カードのポイントが付くか、いつ使えるかはカード側の条件によります。ポイント分を先に差し引いて、引落日に用意する金額を小さく見積もらないようにします。
04利用枠は、請求書の金額だけでなく他のカード利用も含めて確認する
カードを持っていることと、今回の支払いに使えることは同じではありません。対応ブランド・発行会社・カード種類と、現在使える枠を確認します。DGFTのサービス概要でも、利用上限はカードのショッピング利用枠に準じるとされています。
たとえばカードの利用可能額が100万円でも、請求金額に手数料を加えた決済が必要なら、100万円の請求書をそのまま払えるとは限りません。登録前後に他の経費を決済すると、残る枠も変わります。
複数カードへ分けられるサービスもありますが、対応ブランドや分け方は同一ではありません。一枚の枠が足りない場合は、利用するサービスの操作とカード側の条件を確認してください。
また、今回の請求書で枠を使った結果、普段カードで払っている広告費や仕入れの決済に支障が出ないかも見ておきます。目の前の一件だけでなく、引落しまでの他の支払いを含めた確認が必要です。
- 01対応するブランド・発行会社・種類
- 02複数カードへ分ける条件
- 01手数料を含めた決済に使える枠
- 02他の広告費・仕入れ等の利用予定
利用枠が足りても、次の通常支払いに影響しないか
たとえば、カードの利用可能枠が70万円のときに80万円の請求書を支払うことは、原則としてそのままではできません。手数料をカード決済に含める契約なら、必要な決済枠は請求額よりさらに大きくなります。
もう一つ確認したいのは、今回の支払いに枠を使った後のことです。広告費や仕入代金を同じカードで払っている場合、その後の通常決済ができなくならないかを確認してください。複数カード決済が可能か、分割の条件はどうかは各サービスの仕様に従い、利用できると推測しません。
05請求書・支払先・カードの情報を揃える
基本の準備は、払いたい請求書の内容、正しい振込先、利用するカード、希望する支払日です。INVOYの案内では、請求書をアップロードし、振込先・カード情報・振込人名を入力して内容を確認する流れを示しています。
- 01請求書:発行元、請求先、請求額、支払期日。修正版や二重計上がないか
- 02振込先:金融機関、支店、預金種目、口座番号、名義。請求書と登録内容の一致
- 03カード:対応条件、現在の利用可能額、本人認証等の必要な手続き
- 01日程:相手への振込期限、サービスの受付条件、自社のカード締日・引落日
- 02事後の確認:振込完了の記録と、カード利用明細を照合できる状態
仕入れ・外注費・家賃など、同じ事業上の支払いでもサービスによって対象条件が違います。税金や社会保険等の取扱いも、通常の請求書と同じと推測せず、利用するサービスの対象範囲で確認してください。
会社の決算書を提出しない方式でも、取引内容の確認やカード側の承認まで一切ないという意味ではありません。対象外の請求を別名目で登録するような使い方はしません。
支払いを止めて確認すべきケース
| 起きていること | 確認する順序 |
|---|---|
| 請求書の振込先と登録先が違う | 二重振込をせず、入力前に請求元へ正規の連絡先で確認。請求書差し替えや偽装の可能性も含めて照合する |
| カード利用枠が足りない | 利用可能額だけでなくサービス料を含む必要決済額・対応カードの条件を確認する |
| 支払期日までに振込できない | 利用サービスの受付・着金予定を確認し、必要なら取引先との支払日変更を相談する |
| 支払済みの請求書を再度処理しそう | 銀行振込履歴、サービス申請状況、社内の支払台帳を突合する |
| 登録後に請求書の金額が変わった | 勝手な再申請をせず、サービスの変更・取消規定と取引先への確認を行う |
申請や取消しの可否はサービスによって異なります。取消可能期限・返金ルール・振込実行後の扱いについて、全サービス共通の保証をしません。
06申請から振込完了、カード引落しまでを一つの流れで管理する
共通する確認の順序は、登録、請求情報の入力、内容と費用の確認、決済、取引先への振込、カード引落しです。実際の画面や確認順序はサービスごとに異なります。
特に期日が近いときは、「最短」「当日」といった見出しだけで間に合うと判断しないでください。新規登録や書類の追加確認にかかる時間と、受付後の振込処理は別です。決済が通っただけで、相手への入金が完了したことにもなりません。
申請後は完了画面だけでなく、振込予定・完了の記録を確認します。同じ請求書を別経路でも支払っていないか、金額や支払先を取り違えていないかも照合します。
引落日には、その請求書分だけでなく、同じカードの他の利用分がまとめて請求される場合があります。申請時に計算した額と、後日のカード請求額の両方を確認しておきましょう。
- 01登録
- 02請求情報の入力
- 03内容・費用確認
- 04決済
- 05取引先へ振込
- 06カード引落
経理で照合する三つの記録
実行後は、①請求書原本と申込内容、②サービスからの振込完了記録、③カードの利用明細・引落記録を同じ取引として照合してください。先方から未入金と連絡された場合は、決済画面だけで判断せず、サービスの振込結果と取引先の入金確認を分けて調べます。複数の経路で重複支払いがないかも確認します。
07振込名義と取引先への連絡は、通常の支払確認と分けて考える
サービス会社が振り込む場合、取引先の経理担当者がどの請求への入金か照合できることが大切です。振込依頼人名に自社名や指定された番号を入れる必要があるか、先方の請求書や取引条件で確認します。
INVOYは振込依頼人名を指定できると案内しています。ただし、他のサービスも同じ操作とは限りません。また、振込名義を指定できることは、契約や社内ルール上必要な連絡まで不要になるという意味ではありません。
振込が期日に間に合わない場合は、カード払いの申請で解決したことにせず、取引先との支払条件を整理する必要があります。請求書カード払いは、勝手な支払延期を正当化する手段ではありません。
08候補になるのは、後日の引落しまで支払計画を立てられる場合
請求書カード払いを検討しやすいのは、特定の支払いがあり、サービスとカードの対象に入り、必要な日までに振込ができ、引落日に代金を用意できる場合です。費用を負担して期間を確保する価値があるかも確認します。
- 対象支払、決済総額、振込日、カード引落日を確認する
候補に残す条件費用・振込日・引落日の計画が合うこと
- 自社の口座に自由に使える資金が必要:借入や、売掛債権がある場合のファクタリングも含めて比べる
- カードの引落日になっても資金が足りない見込み:先延ばしだけで解決したと判断せず、支払計画と相談先を見直す
- 取引先と支払条件を相談できる:期日前の相談とカード払いを、費用・合意・期日の観点で比較する
別の方法も確認支出を延ばすことと、不足を解消することは別です。
最初に揃えるのは「今回支払う額」「取引先に届く必要がある日」「後日引き落とされる総額」「その資金を用意する日」の4つです。この4つが合えば候補に残し、合わなければ別の方法へ切り替えます。
入金を早める・支払いを延ばす・借りる方法を比べる
今回必要なのが現金の入金か、特定の支払いの調整かを整理します。
取引先への相談と支払い時期の調整を確認する
期日前に相談できる場合は、費用・合意・期日の違いから考えます。
いまの状況から選択肢を整理する
必要な資金と支払いの予定から確認します。
- 更新日
- 編集
- ZAIRO編集部
